同一画面で観察する人数を変化させながら自作デジタル顕微鏡カメラやデジタル拡大鏡を用いた観察を実施し,その効果と課題を生徒の観察記録や質問紙調査等によって分析していく。
2020年度
■ 研究タイトル「micro:bitによるタブレット端末を利用した小・中学校向き計測・制御教材の開発」
■ 申請者 代表者 稲川 孝司 会員 (帝塚山学院大学)
共同研究者 喜家村 奨 (帝塚山学院大学)
■ 研究目的 新教育課程では、小・中・高の全てにおいてプログラミング教育が行われる。そのための教材としてのmicro:bitの可能性を研究する。
micro:bitは、プログラミング言語としてブロック型からJavaScriptさらにPythonに至るまで広範囲な言語をサポートしており、ブラウザーのみで動作可能であるが、小・中・高でのプログラミングの授業内容を網羅するためには、統一的なカリキュラムや教材が必要になってくる。
そこで、子供たちが興味を持つライントレースのmicro:maqueenとNeopixelのフルカラーLEDを実際にmicro:bitに接続した計測・制御の授業教材と指導案を研究・開発し、一般に提供する。
■ 研究方法 文献研究、事例研究、調査研究、実践研究
■ 研究計画の概略- Neopixelを使った教材開発
- 小・中・高での児童・生徒に対する授業実践
- 教員研修での実践
- 学会発表
2017年度
■ 研究タイトル
「専門学校における初年次教育としての学びの導入に関するテキストの開発」
■ 申請者
河井 正隆 会員 (明治東洋医学院専門学校)
■ 応募コース
B (自作の教材やテキストなどの電子出版の支援)
■ 研究目的
専門学校(鍼灸系専門学校)に入学する学生に対して、学修に関して苦手意識をもつ多くの学生への支援策として、初年次教育としての導入的なテキストを開発し、その利活用により学生の学修を成功に導くことを目的とする。
■ 研究方法
1.本校教員養成学科としての取り組みとし、鍼灸系専門学校生を題材として、教員養成学科生がグループ編成を行いそのグループにより執筆担当章を決め執筆活動を行う。
2.具体的な章の案としては、(1)専門学校で学ぶ意義、(2)専門職教育における学びの構え、(3)専門職としての自覚と使命、(4)高校と専門学校との学びの違い、(5)図書室の活用方法、(6)講義科目におけるノートテイキング、(7)実技・実習科目における心構えや学びのPoint、(8)Report作成の心構えと作成Point、(9)臨床実習の心構え、(10)暗記のススメ、(11)問題解決のススメ、(12)プリント活用術など。
3.執筆活動においては、平成29年度生11名から平成30年度生へと引き継ぐ。
2014年度情報教育学研究会(IEC)の寄付金による研究助成事業は、厳正な審査の結果下記の研究が採択されました。
■ 研究タイトル
「資格試験の合格率を高めるための協調自律学習の開発・実施」
■ 研究目的
生涯学習社会の実現に向けて、学習・教育の質の向上とコスト削減が求められている。
弊社は学習サービスを大学生・社会人に提供しており、キャリアアップのために資格講座を実施している。
資格試験の合格は、「『やる気』が十分かどうか、『集中度(力)』が継続するかどうか、『時間』を効率よく使えているか、学習『期間』は資格試験の難易度に相応する期間かどうか、が関係すると考える。
■ 研究方法
本研究では、協調自律学習で学んだ要素を資格講座に適用し、合格率の高めることができる設計を目指し検証する。
学習者に対するサービス(たとえば、学習者の学ぶ意味づけを継続的に行うことや、学習者同士の学び場を提供することなど)は、スマートフォンなど学習者が所有するタブレットを通じて利用できるようにする。
本研究をもとに、分散学習の実現とともに学習コスト削減を実現したサービスの提供に取り組んでいきたい。
2013年度■ 研究タイトル 「授業改善を目指した教員のスキルアップ対策」■ 申請者代表
反田 任 (たんだ たかし)会員 所属: 同志社中学校・高等学校,授業方法研究会,ILD正会員
■ 研究目的
iPadなどのタブレットPCやIWBの活用など、ICT環境が学校に徐々に導入されつつあるが、それらの機器の操作方法や使い方についての講習は多いが、それらをどう授業で効果的に使うかということ従来の授業手法との連携などについて取り上げられることは少ない。
この研究では、ICTの活用のみならず従来の授業手法も視野に入れながら授業改善のためのスキルアップにどのように取り組めばよいかを検証する。
■ 研究方法 本年3月に発足した授業方法研究会であるが、そのメンバーの多くは小中高の教員であり比較的ICT機器を用いて授業を行っている教員が多い。今まで研究会で取り上げたテーマは、iPadを用いた授業実践、プレゼンテーションソフトを用いた授業実践、生徒の協働学習などである。また研究会メンバー同士で授業を公開し、見学会を重ねてきた。
さらに今後、生徒の視点からの授業づくりを目指すためのセミナーなどを計画している。これらの研究会活動を通じて、教員がどのように授業改善のためのスキルアップが図れるか、セミナーや研究会でのアンケート調査をもとに、検証する。
2011年度■ 研究タイトル 「中等教科教育法(情報)」における協調自律学習を取り入れた授業設計
■ 申請代表者
高橋朋子( たかはし ともこ )会員
所属 武庫川女子大学文学部
ILD個人正会員
■ 研究背景と研究目的 情報社会は, ICTの登場により効率化,高速化になり,ますます便利にグローバル社会となる。また,Web2.0 やクラウドコンピューティングといわれるように,だれもがICTを意識することなく社会に参画できるようになる。このような社会(知識基盤社会)では,自らが常に知識を更新し,新たな知識を創造し生きていくことが求められている。
特に,情報教育においては,このような社会で生きていくために必要な情報活用能力を身に着けることを目標としている。筆者は,この情報活用能力を「生産的な情報を生み出す能力」であると位置づける。生産的な情報とは,自己中心的な自らのためだけの情報活用ではなく,社会の一員として責任ある新たな知識を生み出せる能力であり,情報教育の目標である3観点「情報活用の実践力」,「情報の科学的な理解」,「情報社会に参画する態度」に加え,「他者の立場に立ち協調できる社会性と,自己を知り,自己の発信に責任や見通しをもつことができる自律性」が必要であると考える。
2011年3月,京都大学の入試問題が試験時間中にインターネットの質問掲示板「yahoo知恵袋」に投稿され,新聞やニュースで大きく取り上げられた。偽計業務妨害容疑で19歳の予備校生が逮捕されたが,この予備校生は,ケータイを使いこなし自らの問題を解決するための情報活用の実践力と実行する高いモチベーションを持っていた。しかしながら,行った投稿は自己中心的で,先の問題を見通すことができていない。自己中心的な情報活用や,責任感や先の見通しを持っていない子どもたちの社会的情報活動が増えると,問題が多く生じると考える。情報教育においては,3観点に加え子どもの社会性(協調性)と自律性を育てることが重要である。
そこで,本研究では,高等学校教科情報科の指導法を学ぶ授業において,協調自律学習を取り入れた授業を設計することを目的とする。学習者自らの情報活用能力を育成することは重要であるが,本授業の学習者は教科情報科の教員を目指す学生であり,本授業において協調自律学習を取り入れる意義は高いと考える。初年度である2011年度は,まず,学習者の実態を把握することを主な目的とする。
■ 研究方法 授業設計のモデルとして,西之園晴夫のMACETOモデルを用いて,授業設計を行う。佛教大学の中等教科教育法(情報)において実践を行う。受講者数は10名である。分析方法は,ビデオ記録,学習記録(c-learning)から学習者の学習過程を分析し,自律性や協調性の視点で,その実態を把握する。学習者の実態から,授業改善,教材開発を行う。
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