2010年度 京都市中学校初任者研修会 終了 テーマ : 自慢できる「わざ」
2010/08/02-05 会場:下京中学校
8月の暑い第1週。
ワークショップ型研修には理想的な中学校で、4日間の研修を行いました。
今回、京都市総合教育センターの先生方と
協同開発する上で心がけたのはつぎのようなことです。
・
強みが視覚化されて自信がもてる研修 ・
教科を超えて協力しながら学ぶ場 ・
多様な視点や経験を活かした気付きが得られる場 ・
研修後も継続的に学びたいと思えるような場今回の研修の様子は、京都新聞でも取り上げていただきました。
▼ 京都新聞の記事 (2010年8月19日 きょういくレポート)
20100819 京都朝刊府内の教員研修様変わり.pdf以下、1日ずつ振り返っていく形で報告したいと思います。
1日目 課題や目標を明らかにする
・セットアップ
・アイスブレーキング
・私たちは「指導困難」をどのように捉えているのか
・未来の展望をつなげる
・ふりかえり
↑ 「指導困難」をどうとらえるか ↑ ワールド・カフェ
最初のワークは、グループで指導困難な状態をシェアし、
共通点を確認したり、多角的な捉え方を手に入れました。
シェアしたことを漫然とまとめるのではなく、きちんと構造化しているグループが
多くみられました。
ワールド・カフェ では
「私たちは近い将来どのような変化に直面するか」
「私たち自身はどのような変化を起こしたいか」という問いに、プライベートの変化を含めてネガティブな感じ方からポジティブな展望を
お互い素直に受け止め合う様子がみられました。
2日目 技術を抽出する
・ 技術を説明しよう 1 (データを集める:授業を記録する)
・ 技術を説明しよう 2 (記録の整理,カード作り)
・ ふりかえり
↑ 自分の授業を分析 ↑ 技カードにする
「
ひとりでできる授業分析システム」を使って自分の授業を分析し、
初めて見る自分の授業に驚く先生方もたくさんいらっしゃいました。
分析した結果から、自分の技をカードに整理し、
言語化・視覚化した強みを他のメンバーと共有しました。
3日目 さらによい方略を練る
・ 技術を説明しよう 3 (発表,データベース化)
・ 私の自慢できる授業を設計しよう 1 (指導案をカード化する)
・ ふりかえり
↑ おすすめのカードを紹介 ↑ 授業を組み替える
各グループからおすすめの技カードを紹介しあい、
データベース化することで、優れた技を共有し合うようにしました。
写真を使ったり実演するなどしながら、工夫した説明がなされていました。
その後、4月に作成した学習指導案を共有した技カードを使ったりしながら表現し、
グループでカードを並べかえながら、わかりやすい組み立て方を検討しました。
4日目 研修以降の授業の準備
・ 私の自慢できる授業を設計しよう 2 (再設計した授業をWordで編集する)
・ My研修プランをたてよう
・ 事例の紹介 (事例提供・中津川市立蛭川中学校 長瀬拓也教諭)
↑ カードをみながら学習指導案を作成 ↑ 研修後のMy研修プランの設計
↑ グループでふりかえり ↑ 先輩から時間を創る方法の提供
最後は、3日目のワークを踏まえて、授業を再設計しました。
4月に作成した学習指導案と大きく変わったという先生もいらっしゃいました。
研修で得たことを研修以降に活かすための 「My研修プラン」 を設計し、
それを実践する上で阻害要因となる 「時間がない!」 という問題を解決するための
実践事例のシェアを行い、全プログラムが終わりました。
研修を終えて 参加された先生方の様子をみて
すごい! と思ったのは、
指導主事から直接指導されなくても
採用1年目の先生方同士で重要な気付きをポンポンだされていた
ということです。
「何を学ばせるかで系列が変わるよなぁ」
「ねらいがはっきり伝わる形で組み立てないと何も学べないですね」
「今後もときどき集まって学べる場を創りたいですね」
「独りよがりはダメですよね・・」
「他の教科の先生から思いもよらない授業の組み立て方が学べました」
また、研修中、 「ふりかえりのとき、こんなふうにやってみて!」 というリクエストがあるなど
参加された先生方が 「自分たちの場」 であることを意識された場面もありました。
ほんとうに、いつもいつも、仕掛けた側が勉強になる研修だと感じています。
先生方、ありがとうございました!