21世紀の高等教育をボローニャ・プロセスに学ぶ会
平成31(2019)年04月
1966年の第21回国連総会において採択され1976年に発効した「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(A規約)」の第13条2項(c)では、次のように規定されています。
(2)高等教育は、すべての適当な方法により、特に、無償教育の漸進的な導入により、能力に応じ、すべての者に対して均等に機会が与えられるものとすること。
1979年にわが国がこの規約を批准した時に、この条項に「拘束されない権利を留保する」としましたが、その後2012年になってこの留保条件を撤回することを通告しました。無償の高等教育を実現することについては33年間の空白があるのですが、この間に世界の高等教育では、どのようなことが起こっていたのでしょうか?
1988年にイタリアのボローニャ大学が創設900周年を記念して式典が挙行されたときに、招かれたヨーロッパの主要な大学の関係者が21世紀の高等教育について話し合いが行われ、その成果を10年かけて精査して1999年にボローニャ宣言として発表しました。その後、欧州高等教育圏(EHEA)が形成され高等教育機関での欧州単位互換制度(ECTS)が実現し、学生や職員が自由に行き来できて、原則として授業料を無償にするという政策を実現しつつあります。そして今では48か国がこの教育圏に参加していて、今年はその20周年を記念してボローニャで祝賀行事(6月24―25日)が予定されています。
その具体的な事例を目に見える形で知ることができるようになりましたので、これを機会に「21世紀の高等教育をボローニャ・プロセスに学ぶ会(略称:ボローニャ・プロセスの会)」を発会することを企画しました。具体的にはまずスイスの事例を学びますが、紹介するための翻訳は大学院生によるチームを結成して翻訳料で支援しながら紹介を推進します。
まだ具体的な会則や会費、会合のもち方は決めておりません。4月末~5月始めの連休明けの令和元年5月7日を区切りとし、それまでに連絡のあった人を発起人として登録し、その人たちに案を示しながら決めたいと考えています。
参加を希望される方はメールの件名に「ボローニャ・プロセスの会」と書いて、次のアドレスにメールをお送り下さい。
info&u-manabi.org
(「&」を「@」に書き換えて下さい)